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ってエントリーを読んで思うところがあったので、今まで漠然としていたエロゲシナリオとラノベの違いを文にしてみた。間違ってることも多いだろうしもっと大事な部分もあるのだろうけど。あと推敲してない。 絵、音楽、その他演出のおかげで、少々冗長な日常が入り込んでもプレイヤーは耐えることができる。それでもライターの力量不足や嗜好が合わなかった場合には、未読であろうとスキップしながら話を進める事ができる。エロゲーには『システム的』に冗長な日常が許容される土台がある。 ラノベ購入者は購入前に全ての女性ヒロインキャラを把握しているわけではない。絵は表紙に出ているキャラしかわからないし、立ち読みをして挿絵を見てもキャラがどんな人物でどんな立場なのかわからない。そして購入は背表紙やネットであらすじを見たり、立ち読みなどによって決まる。立ち読みが購入動機になる以上、そこから何についての物語が進行するかがわからなければ、購入する気にはなるまい。どこで立ち読みをやめるかわからないため(大抵は超序盤だが)先を読みたいと思わせるためには次に何が起こるだろうか、と常に思わせなければいけない。他の小説と同じく、シナリオと関係のない無駄な部分はさくっと削ることが要求される。必ず、というわけではないが、セオリーとは呼べる。 これがエロゲ購入者になると、大半(『俺はこのシナリオライターのファンだから無条件に買うんだ!』って人が多いゲームの場合でもなければ、少なく見積もっても50%はそうだよね…?)は、絵とキャラ説明を見て「このキャラを堕としたい」とわざわざ高い銭出してゲームを買っている。 立ち読みすることはできない。が、モノによっては良心的なことに『体験版』という物が存在する。わざわざ容量の大きな体験版をダウンロードしたからには、よほどシステムが糞であるか、プレイヤーの嗜好と合わないか、中身が全く面白くない、なんてことがない限り、最後まで読むだろう。 そしてそれをどこまで読んでもらうかは、ゲームを作る側が決めることができる。日常をさんざ引っ張って感情移入させ、気になる展開になったところで終わると、効果が高い。君が望む永遠の交通事故とか、CROSS†CHANNNELの「生きている人、いますか?」とか。 エロゲユーザーの「このキャラを堕としたい」という需要に応えるためには、テキストもキャラクターの魅力を中心に考える必要がある。だから、シナリオと無関係の無駄な部分を無条件にさくっと削るというわけにはいかない。無駄を作らず更にキャラの魅力を引き出すことができればいいのだが、それができるライターはかなり数が限られるだろう。ライター一人で作っているわけでもないから、スケジュールもあるしね。 だからエロゲのテキストは、小説理論とムダを無くしきっちりお話を書く重要性を学んだ作家さんにとって、受け入れ難い、または理解しがたいものなのだろうと思う。 主人公視点で立ち絵の登場人物と会話をして話が進んでいくという性質上、エロゲーの舞台はどうしても擬似生活空間としての役割を担わされる。つまり学園生活の雰囲気を味わったり、ファンタジーな世界の登場人物になったり、と。 これをラノベでは楽しむのはなかなか難しい。よほどの文章力がなければ舞台自体に引き込まれるということは無い。俯瞰で見た世界の中で起こるストーリーを楽しむ、というケースの方が遥かに多いだろうし、それが「ライト」なノベルの楽しみ方だと思う。アニメも音楽や映像で視聴者をひきつけるが、視点が主人公ではないし、見ている人の意思に関わらずどんどんお話が進んでいってしまうので生活観を感じ難い。じっくりとクリックして自分の間を楽しめるエロゲの方が、より実生活のリズムに近く、会話の感覚を楽しめる。勿論、ゲーム世界のリアリティとは全く別の次元の問題で。 エロゲにシナリオとは無関係の単なる会話がたくさん挿入されるのには、そういった他のヲタ媒体では味わい難い需要に応えようという向きがあるからだと感じられる。 といってもエロゲの主人公に自分の名前を入れたいとは思わないし自分と主人公を完全に同一視してエロゲをプレイしてるかといえばそうでもないので、ちょっと不思議なもんだ。いや、そういう人もいるだろうけど。 マルチエンディング形式のゲームは複数のキャラと恋愛させるのでそれぞれの違いを出さないといけないし、勿論シナリオ分岐前の共通パートではそれぞれの物語を進めにくい、という要素もこの傾向を強めてるかなー、と。ゲーム独自の要素はまだ他にもありそうだ。 エロゲだって昔は小説の作法なんかにのっとった、無駄なくシナリオの流れを追いかけるものの方が多かったのだと思う。僕は雫や痕の無駄のない構成が大好きだ。ニーズに応えるうちに現在の形になったと見るのが正しいだろう。 ライトノベル作家もピンキリだが、エロゲライターにはそれ以上の上下差があるように思う。というか、作品発表の敷居自体があまりに低い。短期間でクオリティの低いものを作っても、対投資効果でそれなりの商売ができてしまうからでもある。(逆にそれなりのものを作って利益を出せず潰れてしまうブランドもある……) そういった土壌のおかげで、物語の構成に造詣の深くない人間でも、簡単にエロゲライターになれてしまう。そうしたライターさんは前述した「日常シーンが多かったり冗長だったりする理由」なんて全く考えもせず、世にあふれているエロゲを形式的(ただステレオタイプに倣う)に、若しくは感覚的(そうした方が面白いとだけ理解している)に模倣してしまう。 そしてさらにその層の「お話」と、ちゃんと前述の要素を計算してる「お話」が、どちらも「エロゲのシナリオ構造」としてごっちゃで評されるんで、複雑な話になってしまうのだと思う。 ラノベではそこそこ有名な出版社を通す以上、ある程度以上小説の作法を学んでいる人間だけが、本を出すチャンスを手にすることができる。この差は大きいと思う。 でも僕は、このエロゲ業界の敷居の低さを悪い習慣とは思わない。確かにこりゃあんまりだって低レベルの物がたくさん蔓延ってはいるが、それだってエロゲ文化ってやつが成熟するのに必要だった一つの要素だろうし、今のエロゲ業界もカオスであることで巧く成り立ってるような気もするし、その世界の中にいてピンキリのピン(pinta)な人たちもたくさんいる。何より、敷居が低くなければ僕も読めなかっただろう作家さんもたくさんいるわけで。 綺麗にまとめるとするならば、ある意味自分の作品を世に問うチャンスが均等に与えられている、ということだろう。 僕個人の雑感として、物語の大筋と無関係の日常シーンが増えたこと自体はそれが良いとも悪いとも思わない。 けど、その結果キャラに感情移入させる土台が出来上がり、それを利用して泣きや鬱の瞬間最大風力を強めたり、「大事な木(シナリオの伏線)」を「どうでもいいの森(日常やギャグ)」の中に違和感なく巧く隠してサプライズを狙う(絵が挿絵のみのラノベでこの手法を取ればエロゲ以上に冗長、または不自然になる)といった手法も出てきたわけで、ある程度腕のあるライターさんは媒体の特性を活かして話を書いてるのかな、と。 ラノベにも日常を描いてほのぼのさせるものがあるし、物語に関係ない部分でも文章力でぐいぐい読ませる物が僕は大好きだ。 エロゲだってスマートに纏めてるものやただの日常シーンやギャグだと思ってたものがもう後半すっげぇ勢いで「あれも伏線、これも伏線!?」ってプレイヤーを唸らせるモノがある。 「月姫」(冗長に感じる人もいるだろうしだからといってキャラに萌えさせようとしているわけでもなく。世界観萌えか?)とかは、どういう位置づけにすればいいんだろうかという話もあり、全てが当てはまるわけではないという無難な逃げを打ってこの話を終えようかと。 前述したようにエロゲ購入動機の中心が「キャラ攻略」である以上、キャラの属性はどうしたってクローズアップされる。年に何百本と出てるタイトルの中にまた数人のヒロインがいて、それぞれに特徴があり口癖がありバックボーンがあり……と設定が練られているわけだけれども、同じようなキャラを作っても、すぐに目新しさが無くなって飽きられてしまう。特に萌えられるものと限定するとかなり厳しい。ツンデレだって「あんたのためってわけじゃないんだからね!」一辺倒ではうまくいかない。(ただツンデレは今ステレオタイプであることが一つのネタになってる気がしないでもない。だいたい流行自体は結構前のもので、言葉が流行してからまた増えた感じだし) だから、味付けを濃くする。味付けはどんどん濃くなる。世話焼き姉属性がだだ甘お姉ちゃんになったり、やきもち焼き属性が黒魔術で他のヒロインを苦しめようとするヤツになったり、口数の少ない子がたまにぼつぼつ電波なことしゃべる子になっていったり。――――というような極端な例でなくても、少しずつ味は濃く、露骨なものになっていく。 特殊な属性も増える。最近は「電波じゃないけど言動の飛んでるヒロイン」が良い感じ、と思うのだけれども。ちょっと前は素直クールとかクーデレとか言われてるやつ、というか智代が好きだった。 どちらも方向性を間違えると「萌えねぇよ!」となるわけだが、そのリスクを犯しても新しい開発していかなければならないのがエロゲクリエイターの宿命。 その一方で、素朴な属性のキャラに急に人気が出たりするもんだから、わからん。この辺りはもうライターの力量+トレンドを見抜くバランスであるかと。「最近こういうキャラ流行してるよなぁ、よしじゃあちょっと変えて……」ぐらいの工夫が無難かもしれない。 あとキャラの濃さに関して言えば、二次創作の影響も多分にあると思う。leafが規約を作って同人活動を公に認めたことで活発に二次創作が行われるようになったとき、主にギャグssにおいて痕の千鶴さんが偽善者という側面を大きく拡大されたり、雫の瑠璃子さんは本編以上の電波発言をするようになったりした。同じ措置を取った鍵でも、やはり同じ現象が起こった。ONEの瑞佳はあほみたいにだよもん言いまくるし七瀬は鬼のように強いし、Kanonの栞は「えうー」言いすぎだし秋子さんはいつのまにか最強キャラにされている。あと最近で言えばセイバーなら食事ネタ、とか……。 これがギャグss独自の設定にとどまればいいのだが、いろんな同人作家がキャラを連帯させて、同人独自の設定がファンの間でコンセンサスを得ていくに連れ、更に濃い味付けをユーザが求めるようになってしまったという一面もある、というのが僕の考えだ。 もっとも、最近では二次創作のキャラが原作より濃い味付け、というのもなかなか難しいようであまり見なくなってきた。あっても単なる酷いキャラになってるとか、そんなんばっかりのような。 コピー世代と言う言葉をよく耳にするかも知れないが、これでよく勘違いされているのがオリジナル性の対義と考えてしまうこと。 しかし、今の時代我々がコピー世代と言われているのはオリジナル性が無いからではなく、テーマ性が無いからである。 先代の漫画家が描いてきた内容でエンターテイメント性しか読み取れず、何故作者がその様な事を描いたのか解らないま... 今回は以下の記事を見て書かせていただく。予め言っておくが我も未熟であまり正確でないのでそこのところを配慮してほしい。 上の記事で言っている事に更に我なりの考えを述べさせていただくが、ラノベに関してもエロゲに関しても、もちろんアニメに...
[] ノベテ、ツクラズ/entry
[引用サイト] http://baku.bblog.jp/entry/265968/
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Last Updated 2007/ 03/ 18/ 15時42分22秒
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