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経営悪化で給与が大幅に低下したのに、個人名を表に出すようにしたところ、社員のやる気と仕事の質が目にみえて向上した会社があります。 裏方の仕事に発表の機会を与えたり、職人の仕事をネットで公開したりすることで意欲を引き出しているところもあります。 人間はお金で動くという「経済人」を前提にした成果主義は、7割近くの社員に不満や不安を与え、見直しや撤回を余儀なくされました。 お金そのものより、承認や名誉、あるいはプライドやメンツによって動機づけられる人間を著者は「承認人」と呼んでいます。 会社や役所、学校の中、地域社会、それに学界や政界などで人々の態度や行動を観察していると、多くの人は「経済人」よりも「承認人」に近いことがわかります。 経済的な豊かさを増した現在はとくにその傾向が顕著です。 そこで最近は、社員や子供を積極的に「褒めよう」「認めよう」という考え方が世間に広がってきました。 ところがなぜか、日本人は「認められたい」「偉くなりたい」という気持ちを正直に表しません。 実際に集団の中で褒められたり認められたりすると周囲からたたかれたり、仲間はずれにされたりすることもあり、褒められた本人も迷惑そうにします。 なぜ日本人は承認欲求を表に出せないのでしょうか? 能力のある人や成果をあげた人を賞賛することができないのでしょうか? それは、日本の組織・社会の構造と深く関わっています。 したがって、このような風土の中で認めたり褒めたり、また褒められたり認められたりするには工夫が必要になってきます。 「出る杭」を打ち、「奥ゆかしさ」を美徳とする日本的風土の背後に隠れた承認欲求をあぶり出し、動機づけるための方法をたくさんの事例やエピソードを用いながら説明しています。
職場で尊敬され認めてもらうことを何よりも熱望していながら、口には出しにくい日本人の心理を赤裸々に解明。そうした「隠れた承認欲求」をたくみに顕在化して、巨大なパワーを引き出す、新たなインセンティブ手法を満載した待望の書。
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モチベーションをあげるための方法が、説得力ある筆致で書かれている。タイトルも象徴的だ。人間、金だけで動くと思ったら大間違いだ、と、一度でも言ったことのある人は、この書に共感できるに違いない。
レビュアー:白楽天 (静岡県) - レビューをすべて見る本書は一応ビジネス書の範疇に入るのだろうが、「表の承認」「裏の承認」という分類は社会学的におもしろい。
「日本の組織や社会が<裏の承認>によって支配されている」という指摘は、誰でも知っているエピソードや意識調査にも裏付けられているので説得力がある。<裏の承認>が支配する世界に身を置く者の一人として暗澹たる気分に陥ったが、読み進むうちにそれを克服する方策について知らされ、救われる思いがした。
文章が人間の心の機微に触れ、吸い込まれるような現実味をもつのは、(カバーに記されているとおり)著者のサラリーマン経験による部分も大きいのだろう。
ビジネス書としてよりもむしろ本物の日本人論、日本社会論として高く評価されるのではないか。
レビュアー:うり坊 (滋賀) - レビューをすべて見る 太田さんの本はこれまでにも読んだことがありますが、書店に氾濫している軽薄なビジネス書や啓発書と違って、人間や社会に対する洞察の深さが魅力です。
「なるほどそういう考え方ができるのか」、と納得させられることが一杯です。
とくにこの本は取りあげられている題材も面白く、まるで小説を読むときのように引き込まれ読んでしまいました。屈折した日本の社会で認められるには何が必要か、後輩や部下にどう接してあげればよいかが理解できました。

レビュアー:私もかなりの「承認人」 (兵庫県) - レビューをすべて見る著者の作品と、他の著名な経営・経済学者を比べてみたときに、何が一番違うだろうか。それを考えたときに、私には強く感じることがある。
それは多くの学者は「経営」や「経済」それ自体という無機質なもの(例えば制度)に焦点を当てるため、客観的な真実を追い求めるはずが逆に現実と遊離したものに陥ることが間々あるのに対し、彼は『ヒト』にしっかりと焦点を当てているため現実とのブレが少なく、物事の本質を突いた説明がなされていることである。
経済学(者)は「お金」によって人が動機付けられる事を前提にしているが、実はそうではなく「承認」こそが人の動機付けの根源だと彼は説く。また承認にも積極的なものと消極的なものがあり、日本人は消極的な承認にうるさい事が明らかにされている。
この素晴らしい作品を、是非現場の管理者や人事部で働く人々に読んでもらいたいと思う。社員を動機付け、社内を活性化させるためには何が必要かを考える道しるべになる事だろう。また研究者の方々にも是非読んでいただきたい。それは、既に上に記した理由からである。
企業にとって人は「財産」である。最近では「人材」を「人財」と書く企業も多くある。そんな人財がやる気をもって生き生きと働くことができれば、1つの会社、そして経済全体も、今よりずっと活性化するに違いない。

レビュアー:チャックの友達。 (京都府京都市) - レビューをすべて見る 日本企業は昨今、成果主義の導入に躍起になってきた。年功序列制・終身雇用ではこれからは通用しないという考えのもとに。しかし、そんな流れの中で欧米から輸入された成果主義による評価は、果たして良い具合に機能していると言えるのであろうか?
この著作の中では、そんな成果主義の失敗について、それをただ批判するだけではなく、その改善についても言及してる。メインテーマとして「承認欲求」である。人にはたくさんの欲求を持ち合わせている。生理的欲求や、安全への欲求、社会的な所属を求める欲求、自己実現の欲求。そんなさまざまな欲求の中から、働く人は「認められたい」という承認欲求を持ちながら労働している。そして、それを上手にマネジメントや評価軸に組み込んでいくことで、モチベーションは喚起される。そのような論を、この本の中では事例を組み込みながら紹介している。
「喫煙ルームでは、なぜ話がまとまりやすいのか?」「踊る大捜査線や太陽にほえろなどの刑事モノドラマの主人公はなぜ、出世に縁のない刑事ばかりなのか?」など、親しみやすい話題から考えを進めていくので、承認欲求の重要性について、研究者の方にも一般の方にも、読みやく、深く知ることのできる一冊になっていると感じます。
ジャンル別 > ビジネス・経済・キャリア > ビジネス実用 > リーダーシップ

[] Amazon.co.jp: お金より名誉のモチベーション論 <承認欲求>を刺激して人を動かす: 本: 太田 肇
[引用サイト]  http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html?ASIN=4492532250&tag=asahicom-book-22&lcode=xm2&cID=2025&ccmID=165953&location=/o/ASIN/4492532250%3FSubscriptionId=0C760DFJTH2FN8YG3CR2
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 Last Updated 2007/ 02/ 12/ 22時38分39秒


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